CNFとはCellulose  Nano  Fiberの頭文字です。
CNFの原料は木で、植物繊維をナノサイズまで小さくほぐすことでCNFが得られます。

主な特徴

  • 幅4-100nm,長さ5μm以上
  • 鋼鉄の5分の1の軽さ
  • 鋼鉄の5倍の強度
  • 熱による変形が小さい(ガラスの5分の1)
  • 複合材料が透明性を有する
  • 比表面積が大きい(250m2/g以上)
  • 持続性資源…木は伐採後に植林することにより再生産が可能で
  • 使い続けることが可能

CNFの特徴で特筆すべきなのは持続性資源であるということです。

CNFの原料は木材100%なので、木を植え続ける限りは原料が枯渇することはありません。

CNFは政府の成長戦略である『日本再興戦略』に明記され、国家プロジェクトとして推進されています。
日本は森林資源が豊富にあることもあって、産学官が一体となりCNFの社会実装に向けた取り組みが加速しています。

経済産業省 平成25年時製造基盤技術実態等調査(製紙産業の将来展望と課題に関する調査)

CNFは上記のように特異的な特徴が多く、用途は多岐に及びます。
そのまま繊維として樹脂の強化材として用いることもできますし、液体に分散させ化粧品などの増粘剤として用いることも可能です。

実例としてはボールペンのインクに分散させ書き味を滑らかにしたり、スピーカーの振動板に加えて音質を向上させたり、などの運用が進んでいます。

京都大学生存圏研究所 生物機能材料分野 提供

環境にも優しく様々な分野で利用することのできるCNFは正に夢の素材と言えるでしょう。